
三浦伸子先生はもともと東北の生まれ育ちですが、ふとしたきっかけから札幌の羊ヶ丘養護園に勤務され、児童福祉のお仕事に就いてもう40年になられます。今日はあまり知られていない児童養護施設の現状についてお話いただきました。
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児童養護施設というのは昔でいう孤児院のことです。戦後父母をなくした子どもたちが大勢おり、その子たちを護るため、昭和26年に法的にも整備されました。もともとの設立趣旨は戦災孤児の保護です。ところが、今は様変わりしています。羊ケ丘養護園には64名の児童がいますが、父母のいない、ほんとうの意味での孤児は一人しかいません。保護者が病気で養育できないという子どももおりますが、最も多いのは残念ですが虐待や育児放棄です。